コラム

2019.09.25

本日の手術と、急患の患者さん

本日は手術日でした。

 

発熱で一人いらっしゃれなかった方もいましたが、白内障5件、白内障+硝子体手術1件を

無事に終えることができました。

 

手術開始から、半年ほど経ちまして、スタッフの皆さんの動きも機敏で、

お陰でとっても穏やかに、さらさらと手術をすすめることができました。

 

患者さんみなさん術後の電話で元気そうで安心いたしました。

 

本日は、70代後半の女性で、数日前から左眼が痛く、霞むといった方がいらっしゃいました。

 

右眼                 

左眼

 

左右とも前房(眼の大きさ)が狭く、左眼は中等度散瞳し、結膜毛様充血もみられ、

相対的瞳孔ブロックがおきていると判断いたしました。

眼圧を測ると、左は30mmHg以上で急性緑内障発作の状態でした。

 

 

眼の構造は、台所の流しによく似ておりまして、水が出てくるところと

排水されるところがございます。(下図)

 

急性緑内障発作とは、加齢などにより白内障が進行したり、チン小帯が伸びて

水晶体の前方移動などにより、排水口に栓がされてしまい、急激に眼痛と

視力低下が起こる状態です。

 

図2

 

ただ、台所の流しと、眼が大きく違うところは、眼に関しては、閉鎖空間ですので

万が一、排水口が詰まった場合、水の逃げ場がなく、眼の圧力がとんでもなく

上がってしまうことです。

 

故に、直ちに下図のようにレーザーでバイパスを作りました。

  「緑内障発作」の画像検索結果

 
赤い矢印がレーザー処置のあとです。
当初に比べて、眼の角度が広がり、大きくなったのがお分かりでしょうか?

 


 

眼圧も正常値に下がりました。

急性緑内障発作は、放置すると失明につながる病気ですので、

頭痛や吐き気などある方は、直ちに眼科医に相談いただけると幸いです。

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