本日は手術日でした。
発熱で一人いらっしゃれなかった方もいましたが、白内障5件、白内障+硝子体手術1件を
無事に終えることができました。
手術開始から、半年ほど経ちまして、スタッフの皆さんの動きも機敏で、
お陰でとっても穏やかに、さらさらと手術をすすめることができました。
患者さんみなさん術後の電話で元気そうで安心いたしました。
本日は、70代後半の女性で、数日前から左眼が痛く、霞むといった方がいらっしゃいました。
右眼
左眼
左右とも前房(眼の大きさ)が狭く、左眼は中等度散瞳し、結膜毛様充血もみられ、
相対的瞳孔ブロックがおきていると判断いたしました。
眼圧を測ると、左は30mmHg以上で急性緑内障発作の状態でした。
眼の構造は、台所の流しによく似ておりまして、水が出てくるところと
排水されるところがございます。(下図)
急性緑内障発作とは、加齢などにより白内障が進行したり、チン小帯が伸びて
水晶体の前方移動などにより、排水口に栓がされてしまい、急激に眼痛と
視力低下が起こる状態です。
ただ、台所の流しと、眼が大きく違うところは、眼に関しては、閉鎖空間ですので
万が一、排水口が詰まった場合、水の逃げ場がなく、眼の圧力がとんでもなく
上がってしまうことです。
故に、直ちに下図のようにレーザーでバイパスを作りました。
赤い矢印がレーザー処置のあとです。
当初に比べて、眼の角度が広がり、大きくなったのがお分かりでしょうか?
眼圧も正常値に下がりました。
急性緑内障発作は、放置すると失明につながる病気ですので、
頭痛や吐き気などある方は、直ちに眼科医に相談いただけると幸いです。
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