細菌やウイルスに感染して結膜に炎症を起こす病気の総称で、感染しやすいもの、強いかゆみがあるもの、治療を途中で中止してしまうと視力低下を起こす可能性があるものなどがあります。原因を確かめて、しっかり治療を受け、うつりやすいものの場合は日常生活に注意して家族や周囲に感染を広げないようにしましょう。

感染性結膜炎の主な症状

• 理由がないのに涙が出る
• 目がゴロゴロする
• 目やにが増えた
• 充血する・目が赤い

※プール熱では、発熱やのどの痛みといった症状がともなうこともあります。

感染性結膜炎の種類

原因は、主に細菌やウイルスの感染です。

細菌性結膜炎

原因菌は黄色ブドウ球菌、インフルエンザ菌、肺炎球菌などが多くなっています。このインフルエンザ菌はインフルエンザを起こすウイルスとは別の細菌です。
黄色ブドウ球菌は皮膚などにもいる常在菌ですが、過労や睡眠不足などで免疫力が下がっていると感染することがあります。山道を歩いて枝が目に触れたといったちょっとした傷で感染することもあります。子どもは感染しやすい傾向があるため、注意が必要です。

細菌性結膜炎の治療

細菌感染で発症しているため、抗生剤を使った治療を行います。感染した細菌の種類によって薬剤を変えて治療しています。点眼薬や軟膏、内服薬などがあり、しっかり治療を続けることで、10日程度で完治します。

ウイルス性結膜炎

アデノウイルスによって起こっているケースがほとんどを占めます。感染力が強く、簡単に周囲の人にうつってしまいます。そのため、タオルの共有をやめるなど、感染を防ぐ細かい配慮が必要です。アデノウイルスは「はやり目」「プール熱」などとともに、子どもの風邪を起こす原因としても知られています。

ウイルス性結膜炎の治療

アデノウイルス自体に効果のある治療薬がないため、症状を和らげる治療を中心に行っていきます。治るまで半月から1ヶ月ほどかかりますが、安静を保ってしっかり治しましょう。非ステロイド性抗炎症点眼薬やステロイド点眼薬で炎症を改善させ、細菌感染合併の予防として抗生剤を処方することもあります。

感染防止のために

• 手を石けんでこまめに洗い、乾いたタオルかペーパータオルで水気をしっかりとりましょう
• 顔を拭くタオルの共用はやめましょう
• 感染している人は最後にお風呂に入るようにします
• 子どもが感染した場合、眼科医が完全に治ったと判断するまで登園や登校はできません

後遺症や合併症を起こさないために

結膜炎は治ってきた時期に、黒目に小さい点のような白っぽい濁りを生じることがあります。他の症状がなくなったからと、この濁りが生じている時期に治療を中止してしまうと、角膜が濁ってしまい、視力の低下を起こす可能性があります。眼科医の指示を守って、症状がなくなっても服薬や点眼を続けてください。

目の表面は結膜に覆われています。結膜弛緩症は、結膜がゆるんで慢性的な違和感や不快感を起こし、ドライアイ悪化の要因にもなります。上下左右に動き回る眼球を覆っている結膜はもともとゆるみがありますが、結膜弛緩症は必要以上にたるんで症状を起こします。ドライアイの場合、結膜弛緩症を発症しやすいため注意が必要です。

当院の結膜弛緩症治療

状態に合わせた点眼薬で症状の緩和を図ります。ドライアイ悪化に影響している場合や、点眼薬で状態が改善しない場合には手術をおすすめすることもあります。

費用

保険種別	自己負担額
1割負担の方（片目）	2,390円
3割負担の方（片目）	7,180円

目頭から黒目に向かって、三角形の結膜が伸びている状態で、鏡を見てはっきり確認できます。充血や異物感といった症状を起こすこともあります。高齢者の発症が多い傾向があり、原因には紫外線が関わっていると指摘されていますが、発症の原因はまだよくわかっていません。

当院の翼状片治療

悪性ではないため、放置しても特に問題はありません。充血やゴロゴロする違和感は、点眼薬である程度解消できます。ただし、進行して翼状片が大きくなり、黒目の上に広がってしまうと見え方に影響してしまいます。見る機能に悪影響がある場合や、違和感が強い場合には、手術による治療も可能です。

翼状片手術費用

保険種別	自己負担額
1割負担の方（片目）	3,850円
3割負担の方（片目）	11,540円